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会社員 愛知県小牧市 30代 男性

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 人口の減少によって地方自治体の維持が困難になるという推計がまとめられました。国全体の出生率を上げても、自治体の消滅を回避できないという少々ショッキングなものなのですが、対策はあるのでしょうか?

 推計をまとめたのは元総務大臣の増田寛也東大客員教授が座長をつとめる民間組織「日本創世会議・人口減少問題検討分科会」です。日本の人口が減少するという問題はかなり以前から指摘されており、特に目新しいものではありません。政府の有識者委員会でも、2060年に人口1億人を維持するという政府目標の導入について検討中です。

 しかし、この分科会の推計は、地方から大都市圏への人口流入について着目しているという点で、従来のものとは異なっています。分科会では、戦後、累計で約1200万人が地方から大都市圏に移動しており、これが人口減少に拍車をかけていると指摘しています。現在も毎年、数万人が移動しており、この動きが今後も続いた場合、全国の約半分の自治体で出産適齢期の女性が激減し、自治体を維持できなくなるということです。また、若者の人口減少が激しい地域については、どんなに出生率を上げたとしても、自治体の維持は基本的に困難になるとしています。

 地方から都市部への移動と、有効求人倍率の格差には高い相関があるとされています。つまり、仕事の需要が大都市圏にある限り、人口流出が続く可能性があるわけです。高齢化は大都市でも進んでおり、介護の雇用需要は拡大する一方なのですが、こうした状況が、さらに若者の大都市圏への移動を加速させてしまうのです。

 分科会では、出生率を1.8~2.1(現在は約1.4)に引き上げ、全体の人口減少に歯止めをかけるとともに、地方から大都市圏への若者の流出を防ぐ政策が必要だと指摘しています。

 具体的には、若者にとって魅力のある「コンパクトな拠点」を構築し、それらを交通と情報のネットワークで結ぶとしています。拠点ごとに効率良くインフラを整備することで、教育施設の拡充や生活コスト全般の軽減化を図り、子育てをしながらでも、安心して働ける環境を提供しようというわけです。また、日本全体の経済圏についても、国際競争を基本とするグローバル経済圏と、地域の需要を基本とするローカル経済圏に分け、それぞれをうまく共存させることについても提言しています。

 地方から都市への人の流れを何とか食い止めようというわけですが、一方では、都市部への人口集中は成熟社会の自然な流れであり、無理に逆らわない方がよいとの意見もあります。こうした人の移動をコントールする政策が効果を発揮するのかは現段階では何とも言えません。

 いずれにせよ、このままでは出生率が改善しても維持困難となる自治体が増えることは確実であり、この点について何らかの対策が必要なことは間違いないでしょう。

THE PAGE 2014年5月14日 配信記事より
http://thepage.jp/detail/20140514-00000004-wordleaf

 市町村消滅がいよいよ現実味を帯びてきているということでしょう。私などは、よく消滅が危惧されるような自治体に行く機会があるのですが、消滅の一歩手前、超高齢化という現象はよく目の当りにします。とにかく若者がいない。60歳を超えても青年部、町内会では永遠の若手などという状況は、すでに笑い話ではありませんしね。

 5月30日の読売新聞では、識者によるコメントが載っていました。その中における、主な対策として、①道州制の導入による東京の一極集中からの脱却、②市町村合併などではなく、もっと基礎自治体に権限をあたえるべきだ、③都会の人間は田舎のことをしっかり考えろ、利便性や金だけで判断するな、というような内容が主なものでした。

 しかし、これらの対策に対して、あえて批判的な見方をするのであれば、①道州制になったって、東京一極集中が州都一極集中になるだけで、あまり変わりないんじゃないの?とか、②基礎自治体に権限を委譲して、果たしてやっていけるの、ますます市町村格差が開くんじゃない?とか、③若い人に不便を承知で田舎に住めとか言っても無理でしょ、とかいうことが思い浮かぶんですよね。

 今回、自治体が消滅する要因として、クローズアップしているのが「出産適齢期の女性が存在しているかどうか」。ポイントは、いかに出産適齢期の女性を呼び込むことができるかどうかです。そこで、出産適齢期の女性を呼び込むための施策をおこなっている事例を探してみました。長野県の下條村は人口4000人程度しかいませんが、年少人口率、出生率はともに県内ナンバーワンです。その秘密は徹底した、子育て世代の支援策にあります。子育て世帯向けの村営住宅、医療費は高校卒業まで無料、保育料5割引き下げなどなど。そして、その原資は、公務員人件費の削減、公共事業費の削減と目指すべき方向性がハッキリとしています。

結局はみんなに対して耳障りのいいような政策ではダメだということなのかもしれませんね。

コメント

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shigeo
shigeo さんからのコメント
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u-jiroさんのおっしゃる通り、「地方分権≒藩政回帰」ってことだと思います。
その割には、地方分権、道州制をアピールしているのが、(メディアの露出もあるでしょうが)国会議員ばかりで、主役である、地方自治体、地方議員からの声が聞こえてこないのは、「その気がない」「自信がない」からでしょうか(^_^;)

藩領を天領に返すこと(藩政をあきらめ、幕府に委ねること)を恥とし、自分たちで考え、行動する「気概」は、150年間ですっかり萎んでしまったのかもしれません。文句を言いながらも、国会議員や霞ヶ関に陳情することの方が、楽なんでしょうか・・・残念なことです。

民もいまいま、そこまで緊迫感を持って、首長や地方議員を選んでるとは思えません。
道州制が決まったら「民の目」も変わるのかもですが、実際は先に「民の目」が変わり、首長や地方議員の選び方が変わり、独立運動にも似たムーブメントが起きてはじめて、地方分権が成り立つのではないでしょうか。むしろ、そのくらい「強い意思を持った自治体」じゃないと、地方分権も上手くいかないような気がします。
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u-jiro
u-jiro さんからのコメント
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地方分権って、つまるところ「江戸時代の藩」のような行政スタイルに戻すってことのようなものだと理解しています。道州制にしても「江戸時代の藩」ほどではないが、東京一極集中からの脱却を図るという意味では、ある程度、量と質を分散させるということでは非効率的な方向へのシフトという考え方もできますね。

坂本竜馬の時代は、欧米諸国に追いつくためにも効率性を重視し、版籍奉還をおこなって東京への一極集中を進めた。これは軍事的にも経済的にも成長期であったという時代背景と非常にマッチしていると思われます。しかし、現代は江戸時代同様、緩やかな成長、もしくは成熟期に入っているため、効率性という概念から離れた地方行政というのもアリかもしれないとは思います。

ただ、道州制推進論などにみられる、「分権した方が成長につながる」という考え方については、いまいちロジックがしっくりきていません。(最後の行はshigeoさんに対するコメントではありません)
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shigeo
shigeo さんからのコメント
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もしもの世界ですが、東京の人が全部、一次産業従事者であれば、土地が足らなくて、勝手に地方に分散していくと思えます。二次産業も工場など広い土地が必要なため、まだ地方にとどまる可能性があります。

「土地」が必須の産業がメインの場合は、人口はそこそこ分散するけど、三次産業が中心になれば、人は都会に集中していくと思います。まだ、都会に近い地域は「ベッドタウン化」が可能なので、子育て支援など福祉の充実で人は集められます。しかし、そうでもない地域に関しては、他にアイデンティティを決めて、殖産興業を含めた自治体経営しないと、自然の流れでは人は地方からいなくなります。仕事が無いのですから。

時代が移り、発達したはずの現代社会において、各自治体で「江戸時代の藩」のような考え方、取り組み方が必要になるのは、不思議な感じがします(^^ゞ
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