山本泰弘
山本泰弘

教育関連職 山形県 30代 男性

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『学校は誰のものか? ―生徒が主役の新設校を―』のイメージ画像

 山形県初の中高一貫校として期待を集める東桜学館。輝かしいイメージの裏で、入学予定の児童とその保護者らの間には懸念が生じているようだ。入学説明会において、昭和の管理教育を想起させる厳格な方針が打ち出されたというのだ。児童からの独自の部活を作りたいという希望も拒まれたと聞く。
 確かに政策決定者の立場からすれば、万策尽くしてこぎ着けた開校であるからには高い学力と規律を実現させたいのだろう。だがそのこだわりのために、今を生きる生徒を旧時代的な檻にとらえることは許されない。

 今時の生徒は極めて敏感に空気を読み、自分を演じる。大人達が「東桜学館とはこうあるべき」という理想像を求めてしまえば、生徒達は空気を読んで独創性を抑え、順応するだろう。しかしそれは、生徒が主役の学校と言えるだろうか。
 現代の少年少女には彼らなりの世界観と志向があり、学びにしろ課外活動にしろ、彼らのセンスを尊重した学校作りがなされるべきだ。

 若者に熱烈に支持され、NHKで全国放送されるまでになった青春アニメ「ラブライブ!」は、学校を廃校の危機から救おうと生徒達がチームを結成し、アイドルを目指すストーリーである。学校は自分達の場所であり、単なる芸事でなく現実の課題のため仲間と協働する――そんな創造的な学校像が、十代の共感を集めている。
 神奈川県立上鶴間高校では、生徒がチームを作って現実の課題に取り組む実習型科目を設けている。その成果の一例として、学校のイメージと志願者数の向上のため、生徒達の手による学校生活の紹介映像や制服ファッションショーが生まれた。生徒達の着眼点もさることながら、そこには彼らのセンスに任せようとする大人達の姿勢も表れている。

 東桜学館はこれまで政策決定者によって設けられたが、これから中身を創っていくのは第一に生徒達であり、そして教師と保護者、地域の人々だ。生徒達には、様々なプレッシャーをかわし、「自分達の学校」を創り上げてもらいたい。そして大人達は、機転と融通を利かせて彼らの発想を実現させる使命がある。

コメント

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aloha
aloha さんからのコメント
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山本さんの言われるような学校がこれから必要な学校なのかもしれませんね。私の時代は学校はまだまだ創造的じゃありませんでした。いろんなところで、創造的であれ、という言葉は出てましたが(笑)。文系や理系だって今から考えれば、どっちでもなれたような気がします。たかが十代ですしね。何の目的もなく決めなく屋いけないから、その時得意な科目や苦手な科目というだけの理由で選んでいました。創造的じゃないですね。
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山本泰弘
山本泰弘 さんからのコメント
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>教育センスのなさを感じます。
私が感じられたのはその点でした。
管理教育的な方針とは、学習を時間数や進学(目標)校を掲げて強調したり、細かい校則を守らせる姿勢をアピールしたりといった点です。実に小役人的です。
部活動については長時間の拘束や教員の負担が社会問題化しているのでご指摘のルールはよいと思いますが、学校の設ける部のラインナップが旧時代的です。"暇つぶしにやることを用意してやる"とでもいうような乱雑な態度が感じられます。
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山本泰弘
山本泰弘 さんからのコメント
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山形県
深く考えさせられるコメントをいただきありがたく存じます。

>自分たちの学校を創り上げることは、良い進学、良い就職に結びつくのでしょうか? もっと言えば、勉強もできるようになるんでしょうか?
→「良い進学・良い就職」とは何か、という問いがあります。
"良いとされている"進学や就職はあるでしょう。しかしそれはあくまで各個人の外にあるものです。そして多くの場合古い世代のバイアスがかかっています。
かつてのように同質的な時代ではない現在、「自分にとって何を"良い"とするか」を考えられなければならないでしょう。学校生活はその実習の機会として最適だと思います。
"良いとされている"路線を近視眼的にたどる(与えられたものから選んで従う)か、自分にとっての"良い"を追求して創造力を試す(例えば部活を作ろうと自ら企て行動する)か。生徒のオリジナリティが発揮できる学校は、後者の人を育てるでしょう。
学習においても、古典的な学び方にただ従うのと、技術や発想を駆使して効果的な学び方を探すのとでは成果が大違いです。
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mayu
mayu さんからのコメント
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こんにちは
学校のHP拝見しました。確かに力入ってますね(^-^)
基本理念が「高い志」、「創造的知性」、「豊かな人間性」とありますね。これって昭和の管理教育と真逆ですよね。その中で、説明会での厳格な方針って具体的には何だったのでしょう?ちょっと厳しいことをいうと、自主性を損なう、とか言いすぎる傾向も最近気になるので、そういうことなのかな、と思ったのですが・・・これ書きながらHPをちらちら見てて、部活のところで、う~ん、と思いました。山本さんの書かれているのはこういうことなのかもしれませんね。
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部活(中学)
通年、18時05分頃に活動を終了し、後片付けや着替え等を行い、18時30分までに完全に下校します。
本校では、大会前に延長時間の設定や活動、部活動後の夜の練習等を行いません。
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ただ厳しいとかじゃなく、こういうのは何だかな、とやっぱり思いますね。教育センスのなさを感じます。
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shigeo
shigeo さんからのコメント
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山形の東桜学館のことは、知りませんでした。勉強になります(^^ゞ

で、詳しくはよくわからないのですが、私なりに一つ疑問があります。
山本さんの言われる、生徒が主役の学校は素晴らしいとは思いますが、各生徒に保護者がいて、現実的な保護者の願いは「良い進学、良い就職をすること」なのではないでしょうか? それが自分の子供が幸せになる「一般的条件」だと考えているからですし、それは間違いではないような気がします。

長い目で見て、自主性や創造性が必要なのは是であることを前提にしてですが、
自分たちの学校を創り上げることは、良い進学、良い就職に結びつくのでしょうか? もっと言えば、勉強もできるようになるんでしょうか? 両立させないと、学校ではロングレンジの自主性や創造性を育み、塾で目先の学科を勉強する、というなんか変な感じになりそうです(これはこれでありかもですが)。

学校で両方やるとなると、現場の先生の業務は非常に増え、かつ高度になると思います。また、保護者や地域を巻き込むとしても、そのコーディネーションは先生がやるわけなので、これまた高度。教育者の適性、必要なスキルが変わるでしょうね。

「採用基準の見直し」や「先生教育」も併せて実施しないと両立は難しく、中途半端になるようなら、目先の勉強ができるようにしてください、と保護者がアピールするような気がしますが、どうなんでしょ(^_^;) お考えを教えてください。
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